パソコンが動かない、急いでるのにフリーズしてしまったなど社員から言われた時、どう解決すればいいのでしょうか。パソコンがフリーズしている原因は様々です。ここでは社内SEが従業員に「パソコンが重い」と問い合わせを受けた場合の対応方法を解説します。
CPU・メモリの容量不足
使用しているパソコンに問題があって動かなくなっている場合があります。まずはパソコンの状況を確認しましょう。
調べ方:タスクマネージャーの起動(Ctrl + Shift + Esc)
タスクマネージャーを開くことでCPU、メモリの状態を確認することができます。[CPU]や[メモリ]を左クリックすると、使用量の多いまたは少ない順に並ぶので、どのプロセスがCPUやメモリを多く使っているかが見つけやすくなります。
ユーザーが使用していないアプリがスタートアップで立ち上がるようになっていたり、バックグラウンドプロセスが多くのメモリを使用してたりすることもあるので、ユーザーが意図して使用しているアプリなのかどうかを調べます。
解消法①:スタートアップアプリの停止
[スタート]>[設定]>[アプリ]>[スタートアップ]でスタートアップアプリを確認します。
利用しないアプリは[オフ]にしておきましょう。
解消法②:ディスクのクリーンアップ
タスクバーの検索ボックスに「ディスク」と入力すると[ディスク クリーンアップ]というアプリがあるので起動します。
[Windows(C:)]を選択してディスククリーンアップをして下さい。
これをすると、一時ファイルという作業用ファイルが削除され、容量を増やすことができます。
解消法③:ドライブの最適化
タスクバーの検索ボックスに「最適化」と入力すると[ドライブのデフラグと最適化]というアプリがあるので起動します。
このアプリで[Windows(C:)]を[最適化]してください。最適化とは、断片化されたディスクのデータをデフラグすることです。データーがバラバラになっていて、読み書きするのに時間がかかっていたのを、整理整頓して読み書きしやすくする作業です。
解消法③:保存先の変更
ユーザーによっては容量を気にせず、デスクトップなどの見やすい場所にデーターを保存する人がいます。その場合はCドライブではなく、Dドライブやサーバーなど他の場所へ保存するようにしてもらいましょう。
ネットワーク接続
重い原因が社内システムだったり、クラウドのサーバーである場合はネットワーク経路に問題がある場合があります。ネットワーク経路のどこに問題があるのか下記手順で調べて対応しましょう。
調べ方:コマンドの「ping」で場所を特定
タスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力すると[コマンド プロンプト]というアプリがあるので起動します。
コマンドが起動したら、「ping」コマンドを下記のように入力し、[Enter]キーを押します。
ping XXX.XXX.XXX.XXX
XXX.XXX.XXX.XXXにはネットワークが遅くなっている端末やルーターなどのIPアドレスを入力して下さい。
XXX.XXX.XXX.XXXからの応答:バイト数=32時間<1ms TTL=254
などと表示されれば正常に接続できていると判断できます。途中で応答時間がかかっていたり、接続が切れたいしている場合は、そのIPアドレスに到達するまでのネットワーク経路のどこかに異常があると言えます。
要求がタイムアウトしました
宛先ホストに到達できません
このような表示がされた場合は、そのIPアドレスに到達するまでのネットワーク経路のどこかに異常があります。遅いと問い合わせをうけた端末だけでなく、同じHUBやルーターを使用している端末にも「ping」を打って状況確認し、影響範囲を調べます。
解決法:HUB、ルーター、LANケーブルの確認
HUBやルーターが原因の場合は、電源を抜き差しして、再起動すると復旧することがあります。また、ランプの状態で故障しているかどうかを確認することができ、メーカーのサイトで調べると原因解決することができます。LANケーブルが抜けかかっていたり、線が机に挟まれていたりする場合もあるので確認して下さい。LANケーブルが原因かどうかは、正常に使用できている近くのパソコンのLANケーブルを繋いでみて、正常に通信ができればその端末で使用していたLANケーブルの不良だと言えます。
システムの不具合
システムの不具合や、サーバーが原因で遅くなっている場合があります。
調べ方①:複数ソフトを起動
ほかのソフトを起動してみて、正常に動作する場合は、特定のソフトが原因で遅くなっていると言えます。生産管理システムなど、自社専用に開発してもらったシステムの場合、システムの不具合でフリーズしている場合もあります。
調べ方②:再現性はあるか
可能であれば、他の端末から同じ操作をしても不具合が発生するか確認します。他の端末では起動できない場合は、同じ処理を行って、どうなるのか確認します。システムの不具合である場合は、どの端末から行っても、同じ状態になります。
解決法:システムの管理会社へ問い合わせる
システムの不具合が原因である場合は、開発した会社に問い合わせして対応してもらう必要があります。どの処理で、どう入力して、どのボタンを押したタイミングなのか細かく説明する必要があるので、事前に整理しておきましょう。
まとめ
「パソコンが重い」と言っても会社のパソコンの場合は、様々なソフトを利用しているので原因が様々です。ひとつづつ確認していき、何が原因かをつきとめて解決していきましょう。